ATHLETE CENTER ジュビロアスリートセンター
第35回静岡県建設業協会建設もの創り大賞 最優秀賞

地元を代表するプロスポーツチーム「ジュビロ磐田」の本拠地、ヤマハ大久保グラウンド。そのグラウンドに新築された「Jubilo Clubhouse・Athlete Center」を石川建設で施工いたしました。この施設はユース選手などの若手育成を強化するために建設されたもので、グラウンド外縁の既存法面に沿うように、ゆるやかなカーブを描いた形状が特徴です。法面から発生する残土量を減らすために1階よりも2階をセットバックさせることにしましたが、これによって選手の個室やトレーニングルームとグラウンドとの距離が近くなり、トップチームの練習風景を見学しやすくなりました。
本工事は、その斬新なコンセプトを理解し、稼働中のグラウンドという制約のある中で高い完成度を実現したこと、また地域・メディアからも大きな注目を集めたことなどが評価され、1次審査・現地審査ともに最高点で、第35回静岡県建設業協会建設もの創り大賞 最優秀賞の栄誉に輝きました。
本工事は、その斬新なコンセプトを理解し、稼働中のグラウンドという制約のある中で高い完成度を実現したこと、また地域・メディアからも大きな注目を集めたことなどが評価され、1次審査・現地審査ともに最高点で、第35回静岡県建設業協会建設もの創り大賞 最優秀賞の栄誉に輝きました。


工事概要
Jubilo Clubhouse・Athlete Center新築工事
設計 | 渡辺隆建築設計事務所 |
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所在地 | 磐田市大久保891-106(ジュビロ大久保グラウンド内) |
発注者 | 株式会社ジュビロ |
構造 | 1階RC造、2階木造 |
面積 | 建築面積1,347㎡、延床面積1,365㎡ |
工期 | 2017年3月1日~2017年12月15日 |
仮設計画
施工に当たっては、グラウンドに隣接している立地上、チームの練習日や試合を避ける必要があり、綿密な工程管理が求められました。また建物の特性上、1階部分の躯体完成後に削った斜面を埋め戻して成形し、その後に2階部分の基礎工事を行うなど同時進行が難しい工程が多かったことも、スケジュール管理を難しくする要因でした。

稼働中のため、ジュビロ関係者の迂回路を設置し、作業スペースを確保。

一般のファンも多く来場することから、グラフィカルな工事看板で注意を喚起。

グラウンドに立ち入っての測量ができず、全て座標点の施工図を作成。
完成まで
斜面での施工とあって測量段階から困難が多く、打ち放しコンクリートの曲面壁など高難度な要件が多々含まれた建物でしたが、設計事務所、協力業者の方々との連携を密に全員一丸となって取り組み、無事に完成させることができました。




斜面に沿った構造のために、上下階でずれた配置となっているのが特徴。そのため、特殊な工程が要求された。

設計コンセプトを象徴する、1階コンクリート曲面壁の型枠状況。

曲線状に成形した鋼管を使用し、型枠精度を高めて美観に優れた壁を実現。

関係者との緊密な連携のもと、無事に1階部分のコンクリート打設を完了。

建物の構造上、1階の躯体完成後に土砂を埋め戻し、2階の基礎工事を開始。

2階は木造となるため、雨仕舞を優先した建方計画を立て、効率的に施工した。

1階同様にゆるやかな弧を描くため、細密なプレカット図を用意して納まりを確認。
未来のスーパースターを夢見て
地域を代表するチームの施設ということもあり、当社の施工技術が認められると同時に地域に大きな貢献ができたことは、私たちの大きな喜びです。近い将来、未来のスーパースターたちがここから世界に羽ばたいていく日が来るのを願ってやみません。

ゲストを迎え入れる新しい顔となる、正面玄関。打ち放しの壁面にエンブレム設置。

緩やかなカーブを描く曲面壁が、グラウンドの土手と美しい調和を見せる。

2階部分をグラウンドから望む。既存法面を生かした設計がわかる。

窓面積をたっぷりとり、明るく清潔感に溢れた食堂。

選手たちが出入りするだけでなく、メディア等を迎える「顔」となるエントランス。

主に選手たちが過ごす2階。ラウンジや個室からは、グラウンドが一望できる。

選手たちの疲れを癒す個室。2階は木造ならではの居住性に優れた造り。

「静岡理工科大学建築学科と袋井建設業協会との交流見学会」を開催